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アートのある暮らし

異なる素材、様々な技法がモザイクピースのように共鳴し合う
「矢野 太昭 作品展 ―MOSAIC― ガラス 陶彫 フレスコ」


私の好きなアーティスト

  • 更新日: 2013/9/8
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■阪急うめだ本店


「多色二段積紋Yグラス杯」

1953年、名古屋生まれのアーティスト、矢野 太昭(やの たいあき)さん。
古代ガラスの技法である、モザイクガラス、コアガラス、吹きガラスの技法を組み合わせ、「Y glass」と名づけた独自のガラス作りをされています。
「Yグラス」という呼び名は、“矢野”の頭文字ですが、Yの三本の線を、モザイクガラス、コアガラス、吹きガラスの三種の技法とも取れるという、解釈も。

「吹き竿の先にコアがあるように仮定して様々に加工したガラスを中空になるように配置し、最後にそれを吹いて仕上げる」。
そんな気の遠くなるような作業で繊細に組み込まれた文様は目を見張るばかり。

13年前、「古代ガラス作家」という肩書を様々な思いで降ろした矢野さんの待望の個展が、阪急うめだ本店 美術画廊で開かれています。


「モザイクガラストップ首飾り」

モザイクガラスという紀元前に器を作る技法として用いられた技法でネックレスのトップ、ブローチ、指輪など装身具の制作は、楽しい仕事と言う矢野さん。

古代からの地層のように複雑に積み重なる神秘的なガラスの色。
目を凝らしてみると、ネックレスのトップの中の小さな小さな白い羊。
「僕にとって『絵を描く』という行為に非常に近い」と言う矢野さんの装身具。
愛おしくなるような精緻さですね。


「THE NEED FOR THE PAST」

「元はデザイナーから出発しましたから、ものづくりの世界では、ある程度、視野が広がった後の1983年からモザイクガラスの研究を始めました。大学院では、いろんなアーティスト達と一緒に過ごせた影響で、いろんなものづくりに興味が湧き、自然と創作の幅が広がりました。実際に制作をやってみて、結果を見ないと気が済まないタチなので…」
そうおっしゃる矢野さんは、ガラスのほかに、陶彫やフレスコなども手掛けられるように。

「デザインの世界から横滑りをして入ってきた僕には、同級生の彫刻家の彫刻に対する真面目さが新鮮でした。芯を持った空間のイメージとでも言えばよいのでしょうか。その芯が人体であり、その中にも芯があってそれぞれにディテールがあるということ」


「To unlock the heart, and let it speak」

「展覧会に出品されている絵画作品はほとんどフレスコですが、こちらの作品は例外的に、“ミクストモザイク画”と呼んでいるものです」と矢野さん。
「セメントを下地にし、板の中にガラスなど、異なる素材が埋まっています」

「さまざまな創作を手がける中でも、僕と言う人間という根っこは変わりません。背景にはいろんな物語がありますが、世の中にまだないものを見てみたいのです。そのためには、自分が新しいものを造り出さないと見れませんから」

一般的には小さな断片を寄せ集めて一つの絵を作ることを指す事が多い、モザイク。
一見無関係に見えるガラス工芸、陶彫、フレスコ画などの制作は、矢野さんという一枚の絵を構成している断片なのかもしれません。

■矢野 太昭 作品展 ―MOSAIC― ガラス 陶彫 フレスコ <展示販売>
◎阪急うめだ本店 7階 美術画廊
◎2013年9月10日(火)まで ※催し最終日は午後6時終了



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